徳島県医師会 トップページへ

  • 文字サイズ標準
  • 文字サイズ拡大
文字サイズ変更について
県民の皆さまへ

 帯状疱疹後の色素沈着 しみを早く消したい

 【質問】60代の主婦です。昨年9月、背中や肩甲骨の辺りから胸に向かって帯状疱疹(ほうしん)が出ました。皮膚科を受診して疱疹は治りましたが、赤茶色のしみのような痕が残り、消えるまで2、3年かかると言われました。しみを早くきれいに治す方法はないでしょうか。また、帯状疱疹が再発しないように気を付けることがあれば教えてください。

  あなん皮フ科クリニック 山本忠正 先生

 

 薬の効果みられる場合も

 【答え】まずは帯状疱疹について簡単に説明します。帯状疱疹は、過去に感染した水ぼうそうの原因ウイルスが再度、症状を引き起こす病気です。日本では、99%以上の人が小児期に水ぼうそうにかかり、その時に水ぼうそうのウイルスに対する免疫が生じます(予防接種を受けて症状が出現しなくても、かかったことになり免疫ができます。予防接種を受けたのに水ぼうそうの症状が出た人は、免疫がしっかりできなかったためです)。

 水ぼうそうが治ってもウイルスは消滅せず、いったん神経と神経の間(神経節)に隠れて潜伏状態となります。ただ、通常はその後も免疫機能が働き、症状が出ることはありません。しかし、加齢や疲労、病気などで免疫力が低下すると、神経節に潜伏していたウイルスが増殖し、皮膚に到達して赤み(紅斑)や水ぶくれ(水疱)を生じさせます。これが、帯状疱疹です。ウイルスを再度、薬や免疫で抑え込むと帯状疱疹は治ります。

 基本的には、帯状疱疹にかかることで再び免疫ができるため、1回かかると再発しません。ただし、帯状疱疹になった50人に1人が2回経験したとの統計もあります。この方たちは免疫力が低下していたり、がんや膠原(こうげん)病などをお持ちだったりすることも分かっています。

 当院では「がんや膠原病などの基礎疾患がない方には一生に一回の病気です。以後は心配ありません」と伝えています。今後、再発に気を付けるとしたら、ストレスや疲れをため込まないことでしょう。それでも2回目が発症した人は、がんなどの病気がないか病院で調べてもらう方が良いと思います。

 質問された赤茶色のしみは、帯状疱疹が治った後にできる色素沈着のことと思います。皮膚に刺激が加わると、表皮のメラノサイト(色素細胞)が活性化されてメラニン(色素)を過剰に生成し、しみの原因になります。色素沈着は帯状疱疹に限らず、皮膚に炎症が起きるほぼ全ての症状で生じます。代表的なものは、やけどや日焼け、にきびの痕などがあります。色素沈着の消えやすさは、皮膚の症状と炎症の強さによって決まります。「水ぼうそうの跡は一生に一個はずっと残る」と言われるので、水ぼうそうは強い炎症が起こりやすい病気といえます。

 帯状疱疹の痕がどれだけ早く治るか一概に言えませんが、紅斑のみでも半年、水疱が生じていれば2、3年は十分にかかります。残念ながら、水ぼうそうと同様にずっと痕が残ってしまう場合もあります。炎症後の色素沈着を早くきれいに治すのは難しく、基本的には日にち薬です。

 ビタミンCの内服やハイドロキノンの外用で効果がみられる場合があります。ハイドロキノンの使用でかぶれることもありますので、希望する場合は皮膚科(保険適用外のため取り扱いのない病院もあります)で相談されてみてはいかがでしょうか。

 

  • 感染症について
  • 研修医募集のお知らせ
  • 広報出版物
  • 東日本大震災に関する情報
  • 徳島県医師会は混合診療解禁に反対です
© TOKUSHIMA MEDICAL ASSOCIATION.