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県民の皆さまへ
へバーデン結節 指の関節腫れて苦痛
 【質問】50代の女性です。両手全ての指の第1関節甲側がこぶのように腫れ、少し力を入れても痛みます。外科、整形外科とも受診しましたが、原因がはっきりしません。現在は治療もできず苦痛です。病名や治療法を教えてください。
松永病院(徳島市南庄町)  松永厚美 先生
 湯に浸してマッサージを
 【答え】手は、その人の生活や仕事ぶりを語ります。ヒトの指の第1関節は、つまむ、押すという動きに特に重要な部分で、他の動物よりも精密な作業ができるように進化しています。
 食事の支度や片付けをするときの、一連の手の動きを思い浮かべてください。▽ビニール袋を両手で引っ張って開ける▽切った野菜をつまみ上げて皿に盛り付ける▽皿やコップを持って洗う-こうした動作は、指の第1関節に力を入れることで可能になっていることに気付くでしょう。
 質問者の疾患は、第1関節に頻繁に力が加わり、関節を滑らかに動かすために必要な軟骨がすり減ったために起こる「ヘバーデン結節」と思われます。指を動かすと痛みを伴い、関節がこぶのように腫れたり、小さな水ぶくれができたりします。症状が進むと、関節の隙間が無くなって軟骨の下にある骨にとげのような突起ができ、さらに悪化すると関節が変形することもあります。
 40歳以上の女性に多く、手をよく使う調理作業やピアノ演奏などを長く続けている人がなりやすい疾患です。初期に起こる関節の変化はごくわずかで、エックス線検査でも分かりません。症状が似ている関節リウマチと思って血液検査を試みても陰性となるため、原因が分かりにくい場合があります。
 質問者は、文字通り手を休めることなく、一日を過ごす日が多いかと思います。翌朝、起床後に手を握ると、きしむような痛みがありませんか。そんなときは、手を湯に浸してマッサージをしてください。痛みが和らぎます。
 普段、手や指にどれぐらいの力を入れるか意識してみましょう。調理作業や鍵盤を押す一連の作業では、実はそれほど指に力を入れる必要はありません。むしろ、指先に加わる余計な力こそが、この疾患の原因と考えられます。例えば滑りやすいものをつかむ作業をする際は、指先までぴったりと合った手袋をはめるとよいでしょう。
 第1関節の安静には、テーピングをすると効果があります。心掛けることは、関節を伸ばしておくことです。水につけてもはがれないものなら日中も使えて便利です。
 指に力を込めないように気をつけても、作業時間が長くなれば痛みが出る人も少なくないと思います。実際は「手を休める時間」はほんの数分という人も多いでしょう。それなら、その数分間にマッサージをしてみてはどうでしょうか。指の神経や血管がある側面をほぐすと、痛みの軽減につながります。
 短時間でできる「手を休めるマッサージ」を紹介しますので、やってみてください。手や指の力を抜き、リラックスして取り組むことが大切です。
◆ 手を休めるマッサージ ◆
 [写真<1>]両手の指を真っすぐに伸ばしたまま、それぞれの指の根元が当たるように深く組む。指同士を1秒間押し付けるように挟み込み、緩める[同<2>]両手の指を中節(シワとシワの間)にずらし、1秒間挟んで緩める[同<3>]指を末節(指の先)にずらして1秒間挟んで緩める。特に小指を意識する。以降、中節、根元、中節、先端といった順番で同様の動きを繰り返す
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