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【質問】 2カ月ないことや大量出血

 20代の女性です。中学生のころから、生理が不順で悩んでいます。生理が2カ月間ないことや大量出血することもあります。そんな時は下腹部の痛みや頭痛が激しいです。未婚ですが、今後、出産などに影響しないか心配です。治療することはできるのでしょうか。



【答え】 生理不順 -基礎体温付け鎮痛薬も-

遠藤産婦人科 副院長 遠藤聡子(名西郡石井町石井)

 正常な月経の目安は、月経周期(月経の開始から次の月経開始の前日までの期間)が25日から38日前後で、持続期間は3日以上7日以内です。月に何度も月経様の出血があったり(頻発月経)、周期が40日以上に延びたり(希発月経)、3カ月以上月経がない(無月経)場合を月経不順とし、排卵がうまくいっていないことが考えられます。

 相談者は、排卵がある時と、ない時があるのでないでしょうか。自分が排卵しているかどうかを確認するために、まずは基礎体温を付けてみることをお勧めします。起床直後に布団から起き上がらず、婦人体温計(目盛りの細かい基礎体温用)を使って、口(舌下)で毎朝記録し、グラフにします。

 正常な排卵があれば、基礎体温は月経周期内で低温期と高温期に分かれます。月経開始から排卵までは低温期で、排卵のための卵胞が卵巣内で育っていき、子宮内膜を厚くするための卵胞ホルモン(エストロゲン)が分泌されます。排卵まで、28日周期の場合は月経開始から14日前後です。排卵後から次の月経開始までの間は高温期となり、月経周期の長さにかかわらず、約14日あります。月経周期が長い方は排卵までの期間が長いのです。

 排卵後の卵巣では卵胞が黄体へと変化し、子宮内膜を成熟させて妊娠に適した状態を維持する黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌され、これが基礎体温の高温期をもたらします。妊娠すれば、黄体ホルモンの分泌がそのまま維持されて高温期が続きますが、妊娠しなければ黄体の寿命が尽きたところで厚くなった子宮内膜がはがれ落ちて月経が開始し、基礎体温も下がります。

 その他、病院では血液検査や超音波検査などを行いますが、1回の受診で排卵があるかどうかの診断は難しいので、基礎体温の1~2カ月の記録があれば、診断にも治療にも役立ちます。

 月経周期が定まらなくても、基礎体温で排卵が確認できれば治療を必要としない場合もあり、妊娠を希望するまでは基礎体温で自分の月経周期を把握しておき、3カ月以上月経がない(無月経)場合は病院を受診し、治療について相談しましょう。

 無月経を放置しておくと、ホルモン剤などで治療しても正常の周期に戻りにくくなります。排卵が不定期でも、今後の妊娠出産に必ずしも影響するものではありません。むしろ、排卵日が予測できないのですから、妊娠を希望しない場合は、特に避妊に気を付けていただきたいと思います。

 出血の中にレバーのような塊が多くみられる場合は、量が多いと考えます。また、月経時には腹痛や腰痛、時に頭痛や胃腸症状(嘔気・下痢など)がありますが、その症状が強く、仕事や学校を休まなければならないなど、日常生活に支障を来す場合を月経困難症といいます。

 まずは、子宮筋腫や子宮内膜症などの病気がないかどうかを超音波検査などで確認し、鎮痛剤や漢方薬を処方します。

 月経痛に鎮痛剤を使うと癖になるといって、かなり我慢されている方もおられますが、そのようなことはありません。症状がひどい場合には、低用量ピルの服用も考慮します。ピルは排卵をさせずに月経を定期的に起こさせるもので、一般的には避妊薬として用いるものですが、月経困難症の治療としても使用します。痛みが軽くなり、月経量も減ります。

 相談だけでも良いと思いますので、一度お近くの産婦人科を受診してみてください。

徳島新聞2011年12月18日号より転載

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