徳島県医師会 トップページへ

  • 文字サイズ標準
  • 文字サイズ拡大
文字サイズ変更について
県民の皆さまへ

【質問】 胃がもたれ、ふらつきも

 20代の女性です。食欲がなく、ヨーグルトや果物だけを食べる生活が1年以上続いています。何を食べても胃がもたれます。消化器科と心療内科に通っていますが、調子がよくなく、動悸(どうき)やふらつきがあります。9カ月の娘がいますが、妊婦時につわりがひどかったからでしょうか。ちなみに私は身長165センチ、体重42キロです。



【答え】 食欲不振 -「うつ」なければ食事工夫-

徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部 友竹正人

 食後の胃もたれや動悸、ふらふらするといった体の症状があるのですね。このような、はっきりとした身体症状が続いているのであれば、まずは消化器内科、循環器内科などの専門科で詳しい検査を受けて、よく調べることをお勧めします。既に精査を受けていて、特に問題はないということであれば、心身症や精神科的な疾患の可能性があります。

 食欲がないということですが、その他の症状、例えば▽気分の落ち込み▽憂鬱(ゆううつ)感▽物事に対して興味が湧かない▽不眠▽易(い)疲労感(疲れやすい)▽集中力の低下-といった症状も同時にあるのであれば、うつ病などの気分障害の可能性があります。うつ病でも、胃部不快感や動悸、ふらつきなどの身体症状が認められることは、まれなことではありません。

 あなたの症状は妊娠中に起こっており、出産後も持続しているようですね。周産期は心身のバランスを崩しやすく、精神科的な問題が起こりやすい時期です。妊娠、出産は他のライフイベントとは異なり、内分泌的(ホルモン)変化やボディーイメージの変化、そして、つわりや陣痛などの特有のストレスが加わり、さらに、食生活や睡眠、運動などの生活習慣の変化や嗜好(しこう)品の制限など、さまざまな適応課題が付随してきます。

 このようなストレスは、精神科的な疾患を引き起こす誘因となりやすいものです。うつ病は周産期に起こる精神疾患の代表的なもので、症状が長引くと、1年以上持続することもあります。

 今後の対応を考えるには、主治医からどのような説明を受け、治療の見通しを示されているかが気になるところです。ご自分の状態について主治医の先生によく相談していますか? だいぶ以前に説明を受けている場合でも、1年以上も不調が続いていて良くなる気配がないようであれば、もう一度主治医に尋ねることをお勧めします。

 もし、十分に納得のいく説明が得られなければ、別の医師に診てもらって意見を聞く方法もあります。最近では、セカンドオピニオンを求めることはごく普通のことですから、ためらったり、遠慮したりする必要はないように思います。

 先に述べたうつ病の症状がなく、食後の胃部不快感のために食事摂取が思うようにできない場合は、脂っこい食べ物や刺激の強い食べ物はできるだけ避けて、食べやすいものだけを1度に少量ずつ、回数を多くして摂取する方法が良いと思います。飲み物が摂取しやすいなら、最近は栄養バランスの良い高カロリーのドリンク製品が多く市販されていますので、その中から飲みやすいものを選んで栄養補給をしてください。

 身長165センチで体重42キロということですが、BMI(肥満度)を計算すると、低体重とされる18.5未満に当たる15.4であり、かなり痩せているように思います。元の体重は分かりませんが、体重がかなり落ちているようであれば、栄養状態を改善するだけでも、ふらつきなどの症状は改善が期待できると思います。

 また、9カ月の子どもさんの育児は、相当なストレスになると思います。調子が悪い時期は一人で無理をせずに、できるだけ家族など周囲の人に手助けしてもらうようにしてください。療養するためには、心理的に少しでも楽に過ごせるような環境づくりも大切です。

徳島新聞2011年11月27日号より転載

  • 感染症について
  • 研修医募集のお知らせ
  • 広報出版物
  • 東日本大震災に関する情報
  • 徳島県医師会は混合診療解禁に反対です
  • 徳島県医師会公益通報窓口について
  • 健康事業所宣言をし、認定を受けました。
© TOKUSHIMA MEDICAL ASSOCIATION.