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【質問】 疲れやすく、ほてりも

 「男性の更年期外来」を設けている病院が増えていると聞きました。私自身、40代後半になってから体が疲れやすく、ほてりやのぼせのような症状が出るようになりました。このような症状が、男性の更年期障害なのですか。また、今からでも注意すべき点はあるのでしょうか。



【答え】 男性の更年期障害 -ストレス抱えずきちんと休む-

あいざとパティオクリニック 石村 栄作(徳島市蔵本町2丁目)

 成人期から老年期に移行する更年期には、体と心にさまざまな変化が起こります。さらに、この時期は、さまざまなストレスを抱え込みやすい人生の危機とも言えます。仕事において重責にある人が多く、経済不安やリストラの心配、将来への不安が大きくなります。家庭では、子どもたちの独立による寂しさやむなしさを感じたり(空の巣症候群)、夫婦間のすれ違いや老親の介護問題などが大きなストレスの要因になります。

 更年期特有の男女の自覚症状のアンケート(「男も女も更年期から始めよう」ゆうエージェンシー発行、2001年)によると、男女共通にある症状は<1>記憶力・集中力の低下<2>疲れやすい<3>頭痛・肩こり<4>腰痛・手足関節痛-で、それに次いで女性で特に多かったのは<5>ひざや手足の冷え<6>ホットフラッシュ(顔のほてり)-であり、男性で特に多かったのは<5>動悸(どうき)・息切れ<6>体調が優れず気難しくなりがち-という結果でした。

 従って、ご質問の方の自覚症状は、男性の更年期障害に該当するものと判断されます。

 男性には女性のように「閉経」という目安がありませんが、加齢による精巣機能の低下で、男性ホルモン(テストステロン)の分泌が減少し、女性と同じようなホルモンバランスの乱れが起こり、自律神経の失調を招きます。これにストレスが加わると、自律神経の失調をさらに増幅することにもなります。

 ご質問の最後にあった「今から注意すべき点について」は、とても貴重な問いかけと思われます。それについて3点にまとめてご説明します。

 第1点は、この時期に多くみられる疾病、とりわけ「生活習慣病(糖尿病・高血圧症・高脂血症・心臓疾患・悪性腫瘍(しゅよう)・脳血管障害など)」を見逃さないことです。特に糖尿病は、自覚症状があまり無いのに進行していることが多いようです。徳島県にとって恥ずべきワーストワンは、糖尿病による死亡率全国1ということでしょう。信頼できるかかりつけ医を決め、気軽に相談することが大切です。また40歳以上を対象に各自治体や事業所が実施している定期健診に欠かさず参加することが、こうした疾患の早期発見や予防につながり、健康で心豊かな老年期を迎えられることにつながると思います。

 第2点は、もし、前立腺肥大やED(勃起(ぼっき)不全)などの自覚症状があれば、できるだけ早く専門医を受診、相談するようお勧めします。診断確立のため、男性ホルモンの検査も可能ですが、すべてが保険適応とはならないことを承知してください。

 なお、男性更年期障害の専門外来は、徳大病院に設けられているそうです。

 第3点は、精神医学的なことで「うつ病ないしうつ状態」の心配です。先のアンケートに見られたように<1>記憶力・集中力の低下<2>疲れやすさ-などは、まさにうつ状態に多くみられる症状です。

 更年期障害の重さは自覚的症状が多いので、人によって異なります。それぞれ、ストレスや生活環境、本人の性格要因などが大きく関連します。とくに、きちょうめんで人間関係に気配りの多い人は、ストレスを抱え込みやすく、うつ病やうつ状態に陥りやすいようです。私たちのクリニックにも、このような状態に悩む多くの方が受診するようになりました。

 この病気については、最近多くの情報があり、国を挙げての自殺予防対策なども推進されていますので、ここでは省略しますが、自己チェックは容易にできると思われます。少しでも不安を抱かれるようなら、専門医に早めに受診することをお勧めします。

 終わりに、更年期を上手に乗り切る方法を一つご紹介します。(集英社「健康百科」第20巻「気になる男と女の更年期」より)

 <1>オンとオフを上手に切り替える(ストレスをいつまでも引きずらない)<2>心と体をきちんと休ませる<3>バランスの良い食生活を心がける<4>相談できる相手をつくる<5>お酒は控えめに、タバコはやめましょう。

徳島新聞2006年4月9日号より転載

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