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【質問】 右目が斜視 治療法教えて

 27歳の息子の母親です。私の息子は右の目が斜視になっています。左目を手で覆って右目だけで見るとき、視線は正常に見えます。息子が小学校6年生の時にてんかんが起こり、薬をのみ始めて半年ぐらいたったころ、斜視に気がつきました。てんかんの薬はもう10年ぐらいのんでいませんし、発作も14年間起こっていません。一度、県立病院で斜視が治らないか診ていただきましたが、あまり積極的に手術を勧める感じではなかったので、そのままになっています。この病気の原因や、どんな治療法があるのか教えてください。



【答え】 斜視 -手術で目の向きを矯正-

徳島大学付属病院眼科 四宮 加容

 斜視とは、両眼の視線が目標に集中しない状態、すなわち視線がずれている状態のことをいいます。両眼で同時に一つのものを見ることができず、立体的にものを見ることができません。斜視には視線が外側にずれている外斜視、内側にずれている内斜視、上または下にずれている上下斜視などがあります。

 斜視の原因は、屈折異常(特に遠視)、視力障害、両眼視(両眼を同時に使う能力)の異常、眼を動かす筋肉の異常、脳の障害などがあります。原因が単一でなかったり、原因不明ということもよくあります。

 てんかんと斜視は合併することがありますが、息子さんの場合は、てんかんから半年もたって斜視になったこと、発作が14年間起こっていないこと、てんかんの薬をやめて10年以上たつことから、てんかんや、その薬が原因ではないと思います。

 斜視の治療には、眼鏡(屈折矯正眼鏡、プリズム眼鏡)や視能訓練、手術などがあります。息子さんの場合は、角度が大きいようですので手術を考えます。

 手術方法としては、白目(結膜)の奥にある目を動かす筋肉(外眼筋)の手術を行います。例えば、外斜視であれば、外直筋後転術や内直筋短縮術を行います(図参照)。

 外直筋後転術は、外直筋という目を外側に向ける筋肉を付け根から切って数ミリ後ろに縫い付けます。これにより、目が外側に向く力を弱めます。内直筋短縮術は内直筋という目を内側に向ける筋肉を短く切って縫い付けることにより、内側に向ける力を強くします。内斜視の場合には、これと反対に内直筋後転術や外直筋短縮術を行います。

 どの方法を行うか、何ミリ筋肉を動かすか、また手術は片眼か両眼か、などは斜視の種類や程度によって決めます。斜視の程度は、日によって違うことがありますので、手術までに何回か斜視の角度を測定します。手術は大人であれば局所麻酔で行います。手術時間は20-30分で入院の必要はありません。

 今まで視線がずれた状態で一つのものを見る習慣ができていますから、手術で両眼が正面を向くと複視(1つのものが2つに見えること)が起こる場合があります。複視はしばらくすると自然になくなることがほとんどですが、どうしても続く場合は、再手術を行ったり、眼鏡(プリズム眼鏡、片眼遮蔽(しゃへい)眼鏡)を使用したりします。

徳島新聞2004年10月10日号より転載

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