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【質問】 足の裏にできたほくろ

 5歳の男の子のことで相談します。4カ月くらい前、右足の裏、人さし指の下1cmの所にほくろを見つけました。縦3mm、横1mmほどの角張った左右非対称の形で、こげ茶色です。周りとの境界ははっきりしています。皮膚科では、大きくなったり盛り上がったりしないか経過を見るようにいわれました。しかし、ここ2カ月ほどで縦、横ともに1mmずつ大きくなりました。悪性ではないかと心配です。どの程度の大きさの変化で病気が疑われるのでしょうか。悪性かどうか診断できるのでしょうか。



【答え】 後天性色素細胞母斑 -悪性化非常にまれ-

徳島市民病院 皮膚科 内田 尚之

 ご質問の内容から、このほくろの診断名、どのような状態になれば悪性なのか、どんな検査方法があるのか、の3つに分けてお答えします。

 まず診断について。ご質問の症状、年齢、部位などから考えますと、先天性色素細胞母斑(ぼはん)、後天性色素細胞母斑、悪性黒色腫(しゅ)などが考えられます。この3疾患では、よく似た褐色のほくろ様症状が足の裏にできます。まず最初に、これらの疾患の特徴を簡単に記します。

 先天性色素細胞母斑は、生まれたときから色素斑(黒あるいは褐色のあざ)が、全身のどの部位にもみられます(足の裏にも)。大きさは数mmの小型から数cm、数十cmの大型のものまであります。小型の母斑は悪性化することはほとんどありません。ご質問の子供さんは5歳ごろに気づかれていますので、このタイプではないと思われます。

 後天性色素細胞母斑は、一般的に「ほくろ」といわれているものです。小児期から大人まで、どの年齢になっても発症します。大人になってから、今までなかった場所にほくろが生じたことに気づいたことはありませんか。全身どこにでもできて、大きさは5mmからせいぜい1cmぐらいまでです。円形ないし卵形で、色は褐色から黒色調。濃淡差はなく均一の色調です。通常、この母斑が悪性化することは非常にまれとされています。

 悪性黒色腫は一般的に「ほくろのがん」といわれる皮膚の悪性腫瘍です。悪性黒色腫の初期は、色素細胞母斑と区別がしにくい場合があります。悪性化の目安を示します。

 まず、足の裏の色素斑が大人になって出てきた(あるいは気づいた)。そして、非対称性で色調に不規則な濃淡があり、境界が不鮮明である。さらに大きさが7mmを超えている、などとされています。

 一般的に行われる検査は、病理組織検査です。局所麻酔をした後、メスなどでほくろを切り取ります。そして顕微鏡で細胞の悪性の有無を調べます。ほとんどは病理組織検査で悪性かどうか判断できますが、なかには難しい場合もあります。

 さて、ご質問のお子さんですが、発症年齢が5歳である。ほくろの最大径が3mmである。境界がはっきりしていて、こげ茶色である-などにより後天性色素細胞母斑(いわゆる「ほくろ」)と思われます。現在は悪性のほくろではありませんが、時々皮膚科で経過を見てもらってください。それでも心配であれば、組織検査について皮膚科の医師に相談されてはいかがですか。

徳島新聞2001年7月15日号より転載

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