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【質問】 足の指の間に小豆大の塊

 62歳の主婦です。25年ほど前、両足の指の間に水虫ができました。皮膚科で薬をもらい、つけるとすぐ治ったように見えるのですが、薬を止めると再発するので、薬を塗り続けて再発を防いでいます。皮膚科が遠いので、薬は10年前から内科でもらっています。水虫は完治しにくいと聞いているので、現在も朝晩つけています。最近、右足の親指と人さし指の裏に、小豆ほどの塊ができました。そして、足の指から少し上位の所まで異物を感じるようになっており、気になって仕方がありません。おふろに入ったとき、指全体に塊ができているような感じもします。これは水虫が完治していないからでしょうか。孫たちに、うつるのではないかと心配しています。どうすれば水虫は早く治るのでしょうか。



【答え】 趾間型の水虫 -症状に合わせ治療を-

佐川医院 院長 佐川 禎昭(徳島市富田橋1丁目)

 長年、趾間(しかん=指の間)型の水虫に悩んでいるとのご質問です。この型の水虫はフケの見られるだけの軽症のものから、ジクジクしたビランを伴う重症型まであり、それぞれに応じた治療が必要です。ときに塗り薬で皮膚炎を起こしたり、細菌の感染からリンパ節炎を起こす恐れもあります。

 足の指に塊ができたとのことですが、水虫とは考えられません。専門医に相談してください。そして、お孫さんへの感染ですが、水虫の患者のいる家庭では、子どもの発症率は3倍も高いといわれています。水虫の病気を理解し、予防を心がけることが大切です。

 高温多湿のわが国の夏は、水虫の菌にとって発育するのに最適の季節ですので注意が必要です。では、なぜ水虫は治りにくいのでしょうか。

 それは、治療に対する熱意の不足とあきらめなどが大きな要因です。また菌の貯蔵庫的役割を担っている爪白癬(そうはくせん)の未治療なども原因となっています。現在はカビの活性を抑えるすぐれた薬が続々と登場しています。正しい診断や的確な治療、予防を心がければ水虫を治すことは可能です。

 水虫とは、カビの一種である白癬菌が、手のひらや足のうらの角質に寄生することによって起こる病気で、小水疱(ほう)型、趾間型、角質増殖型に分類されます。

 小水疱型は水虫の典型で小水疱が散在、または集まって生じ、かゆみを伴います。趾間型は最も多い型で、指の間に薄いフケが付着し軽く発赤し乾燥する型と、ジクジクして白くふやける湿潤型があります。角質増殖型はヒビやアカギレとして見過ごされがちです。足のうら全体が乾燥し、角質が厚くなり、冬になるとかかとの皮膚が亀裂を起こして痛くなります。

 この型は治療に長期を要し、爪白癬をしばしば合併し、水虫を治しても爪白癬から再発するため、内服治療が必要です。

 小水疱型や趾間型は、冬に症状は消失しますが、治ゆしたかに見える皮膚にも相当の率で菌が検出され、自然治ゆはまれであるといわれています。白癬菌が寄生する角質層は表皮の基底細胞で作られ、だんだん上へ押し上げられ、生活力を失い、死滅し、角質細胞になります。

 角質層の厚い手のひらや足のうらでは、新しい角質に変わるのに3カ月以上かかり、ちみつで硬いタンパク質でできているため、薬の浸透が悪く、水虫を治りにくくしています。このため薬で角質を溶かしたり、カミソリで角質を削り、薄くして薬を塗るような処置も必要です。また、水虫の菌は病巣からはがれ落ちても、フケ内で数カ月は生存し再感染を起こすので、床を絶えず清掃し清潔にすることも大切です。

 水虫の治療のポイントを説明すると-。

 <1>水虫と紛らわしいさまざまな皮膚病があるため、自分で判断せずに専門医に相談しましょう。

 <2>自分の水虫の病型にあった治療をしましょう。かぶれとか細菌感染を起こしていれば、まずこれらを治してから水虫の治療を始めます。塗り薬(軟こうか液剤)で治るのか、内服治療が必要なのか、診断が必要です。

 <3>塗り薬は適量を必要回数だけ患部より広めに薄く塗り込みます。多量に塗ったり、回数を増やしても意味がありません。ふろ上がりに塗ると皮膚の角質がふやけており薬がしみこみやすく効果的です。症状が消えてからもさらに1カ月以上は薬を塗り続けることが必要です。

 <4>家族内・同居者に水虫の方がいれば、一緒に治しましょう。そうしないと再感染を起こします。

 予防のポイントとしては、床を絶えず掃除する▽靴下は毎日洗濯し、新しいものを履く▽靴はよく乾燥させる(ヘアドライヤーを高温にして内側を乾燥させるのも有効)▽タオル類やスリッパ、バスマットは患者専用のものを-などが挙げられます。

徳島新聞1999年7月25日号より転載

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