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【質問】 便秘が続き治らない

 33歳の主婦です。小さいころからの便秘症が大人になっても治りません。薬は気分が悪くなり、体調を崩します。しかし、30ミリリットルの浣腸(かんちょう)器ではすっきりしなくて、薬局で50ミリリットルの浣腸器と塩化ナトリウム(500ミリリットル)を買いました。ところで、浣腸器は体に対して、一度に何リットルまで大丈夫なのでしょうか。一度使った浣腸器は、次回から水洗いだけで大丈夫なのでしょうか。また、おなかにやさしい浣腸薬には、どんな物がありますか。それに、塩化ナトリウムの入っている容器の外装に塩つぶがわいたのですが、どうしてでしょうか。いろいろ質問しましたが、本当に悩んでいます。



【答え】 慢性便秘症 -体に合う薬見つけよう-

関内科・消化器科 院長 関 啓(徳島市仲之町)

 頑固な慢性便秘でお悩みのようですね。便秘薬を服用しても、十分な排便が得られないので浣腸器を使ったわけですが、医師が浣腸薬を使うのは一度限りのことが多いのです。浣腸薬を続けて使用しますと、直腸の排便機能が低下し、ますます便秘で苦しむことになります。

 薬は目的によっていろいろあり、使い捨てタイプのグリセリン浣腸30~150ミリリットルは衛生的で安価です。塩類下剤である塩化ナトリウムは、大腸検査前の下剤として一度に1,000ミリリットル使うことがあります。また、質問にある容器に付着しているものは塩類の結晶で、使用に差し障りありません。

 元来、草食動物である日本人の腸管は長く曲がっているので、便秘気味の人が多いようですが、ほとんどの人は自分に合った薬を利用し、便通をコントロールしています。あなたも必ず快適な日常生活が送れるはずです。

 便秘とは、3~4日以上便が出ず、腹部に不快な症状を伴う場合をいいます。3~4日に一度の排便でも、排便後に十分な満足感が得られれば便秘とはいいません。あなたの場合は、大腸の機能異常に基づく「常習性便秘症」と思われ、腹部の病気を伴う「症候性便秘症」ではないようです。

 食べ物は小腸(全長6~7メートル)で消化・吸収され、大腸(全長約1.6メートル)に入ります。大腸は水分を吸収し、固形の便をつくって排泄します。図を見ると、その走行は単純なようですが、個人差が大きいのです。

慢性便秘症

 あなたの場合は、長いS状結腸と、屈曲の大きい結腸が予想されます。腸エックス線検査を受け、自分の大腸の走行を確認すれば、慢性便秘が納得できるかもしれません。

 ところで、便秘治療薬には次のよう作用があります。腸管内の水分の吸収を妨げるもの、便の中に水分を浸透させて膨らませ、腸管を刺激すもの、小腸の粘膜を刺激してぜん動を高め、同時に水分の吸収を妨げるもの-などです。

 漢方製剤も14種類が保険適応となっています。また、月経や妊娠時に使用を控えたい薬もあります。

 さて、あなたの頑固な便秘治療法を考えてみました。まず、直腸・S状結腸にたまっている固い便を塩類下剤などを使って出し、腸管を空にします。その上で、先の下剤を組み合わせて使います。少し時間をかければ、あなたの体に合った薬の組み合わせが見つかるはずです。

 最後になりましたが、日常生活や食事で重要なことがあります。朝起きると、冷たい水か牛乳を飲んでください。また、少しでも便意を感じたらトイレに座る習慣をつけることです。肉食は少なく、繊維の多い野菜、果物、豆類、そして水分を多く取ってください。

徳島新聞1998年11月22日号より転載

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