徳島県医師会 トップページへ

  • 文字サイズ標準
  • 文字サイズ拡大
文字サイズ変更について
県民の皆さまへ

【質問】多い抜け毛は病気か

 40代後半の女性です。最近、抜け毛の多さが気になります。年齢のせいと思ってはいるのですが、何かの病気が原因ということもありますか。またテレビで皮膚科の医師が「薬で薄毛の進行を止められる」と言っていました。皮膚科で受診した方がいいでしょうか。

徳島大学病院皮膚科 久保宜明 先生

【回答】原因多様 皮膚科受診を 

 更年期前後の女性の脱毛にはさまざまな要因が考えられます。

 まず、加齢による生理的な変化があります。頭部全体にわたって毛髪が少なく細くなり、髪のつやが少し乏しくなります。毛髪の量や髪質の軽度な変化は、正常な加齢の範囲内です。

 次に、女性にも男性型脱毛症があります。父親や兄弟など親族の男性に男性型脱毛症の方がいれば、可能性が高くなります。女性の男性型脱毛症は頭頂部の毛髪が軟らかくなるのが特徴で、頭頂部から前頭部かけて毛髪が細くなり、中央の分け目が目立つようになります。男性のように生え際が後退して額が広くなることはありません。

 加齢による変化や男性型脱毛症に対して有効と思われるのは、市販されているミノキシジルやアデノシンなどの外用剤ですが、効果は限られているようです。

 さらに、休止期脱毛症があります。頭髪には1本ごとに、毛が伸びる「成長期」(3~7年)、伸びが止まり毛包が短縮する「退行期」(2~3週)、毛髪新生への準備をする「休止期」(約3カ月)を経て、再び「成長期」に入るという毛周期があります。休止期脱毛症では、多くの成長期毛が同時に、または徐々に休止期に入る結果、脱毛が多くなります。

 高熱、外傷、手術など比較的強いストレスの2~3カ月後に生じる急性の休止期脱毛は、自然に回復します。

 6カ月以上かけて脱毛が進行する慢性の休止期脱毛は、甲状腺疾患(機能亢進(こうしん)症、機能低下症)、膠原(こうげん)病(全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎など)、鉄欠乏性貧血など、さまざまな病気に伴うことがあり、原因の病気を治療することで脱毛を治すことができます。内服している薬剤が原因のこともあり、薬剤の中止・変更で脱毛を治すことができます。

 その他に、円形脱毛症があります。その名の通りに円形に脱毛するとは限らず、頭部全体が広く脱毛することもあります。ステロイド剤の外用、短期入院でのステロイドパルス療法、軽いかぶれを週に1回起こさせて発毛を促進させる局所免疫療法などで治すことができます。

 脱毛症の診断には、血液検査に加えて、ダーモスコピーという拡大鏡での診察が有効です。肉眼では確認できない軟毛や切れ毛の有無が診断の決め手になります。

 徳島大学病院では毎週月曜日午後2時から4時まで脱毛外来を行っています。脱毛外来での診察をご希望の場合、1回目は午前の初診外来を受診いただき、2回目以降に脱毛外来での診察になります。

 更年期前後の女性の脱毛は多様ですが、きちんと診断し治療すれば治る場合があります。お一人で悩まず、まず最寄りの皮膚科専門医にご相談ください。

  • 感染症について
  • 研修医募集のお知らせ
  • 広報出版物
  • 東日本大震災に関する情報
  • 徳島県医師会は混合診療解禁に反対です
  • 徳島県医師会公益通報窓口について
© TOKUSHIMA MEDICAL ASSOCIATION.