徳島県医師会 トップページへ

  • 文字サイズ標準
  • 文字サイズ拡大
文字サイズ変更について
県民の皆さまへ

【質問】睡眠薬の使用やめたい

 70代男性です。2年前、加齢に伴い前立腺の病気を患いました。そのせいか、夜中に何度も目が覚め、1時間半置きに起きることもありました。泌尿器科で睡眠薬を処方されましたが改善されず、心療内科で別の睡眠薬を処方してもらって寝られるようになりました。ただ、副作用はないものの、いつまでも薬に頼りたくありません。今は寝る前に3種類の睡眠薬を飲んでいますが、どういうプロセスでやめるのが良いでしょうか。また、薬に頼らずに不眠を解消する方法を教えてください。

 南海病院 花野素典 先生

【答え】くつろぎ 生体リズム整えて

 不眠症の方は、眠れないことへのこだわりや心配を募らせ、睡眠薬の減量、中止が困難な場合があります。まずは<1>睡眠時間には個人差がある<2>眠れていないと感じても日中の活動に問題がなければ必要な睡眠は取れている-と認識することが重要です。相談者の方は、これまでの経過は順調で薬物中止の意志もあり、心の準備はOKです。

 現在、一般的に病院から処方されている睡眠薬は、一昔前のものと比べて、薬を使わずにはいられなくなる「依存」や、以前と同じ量では効果が得られなくなる「耐性」の問題は軽減し、安全性が高まっています。しかし、長期間使用していると、薬物の中断に伴って眠れなくなる「反跳性(はんちょうせい)不眠」を来すことがあり、減量や中止には工夫が必要です。

 薬は効果の持続時間により「超短時間作用型」「短時間作用型」「中間作用型」「長時間作用型」に分類されます。反跳性不眠は作用時間の短いタイプを使ったときに起こりやすいので、「超短時間」「短時間」作用型から中止していくことが望ましいと考えられます。

 手順には▽少しずつ減量する▽1日置きに中止していく▽中止しやすい薬物にいったん変更する-という方法があります。自己判断で行わず、主治医と相談して取り組んでください。

 薬を使わず不眠を解消するためには、毎日大体同じ時刻に起床して日光を浴び、規則正しく3度の食事を取り、生体リズムを整えましょう。日中の仮眠は30分以内にとどめ、午後3時以降の遅い時間に取ることは控えてください。

 一日の体温の変動も睡眠と関係します。就寝3時間前の軽い運動や、入浴が入眠に良いと考えられています。ただし、体温の上昇が1度以上になると入眠の妨げになるので、熱い湯に長時間漬かるのは禁物です。

 また、就床前には一般的に知られているカフェイン類(コーヒー、茶、コーラ、チョコレートなど)の摂取や喫煙を控える他、テレビやパソコン、スマートフォンの画面(青色波長成分を出すもの)を夜遅くまで見ないようにしてください。

 寝酒は寝付きが良くなるように感じますが、ホルモンに影響して夜中に尿意を感じて目覚めることがあり、睡眠の質自体を悪くするので逆効果です。就床時間にはこだわり過ぎず、「眠くなったら床に就く」ぐらいの気持ちでリラックスして過ごしましょう。

 寝室は暗くしますが、月明かり程度の明るさがあった方が、安心感が得られてよく眠れるという研究結果もあります。途中で目が覚めてトイレに行くことや災害時のことを考え、暗めの足元灯を使っても良いかもしれません。鳥の声や川のせせらぎのような自然の音、緩やかな音楽などは入眠効果があるという報告もあります。

 この他、就床時にラベンダー、白檀(びゃくだん)、セドロール、ヘリオトロピンといったアロマ(匂い)を使用する方法もあるようです。

 以上の方法には個人差や好みの問題もあります。あくまでも睡眠は、日中の活動を充実させるためのものです。不眠対策にとらわれ過ぎないように試してみてください。

 
  • 感染症について
  • 研修医募集のお知らせ
  • 広報出版物
  • 東日本大震災に関する情報
  • 徳島県医師会は混合診療解禁に反対です
  • 徳島県医師会公益通報窓口について
  • 健康事業所宣言をし、認定を受けました。
© TOKUSHIMA MEDICAL ASSOCIATION.