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 食中毒の原因の第一位はサルモネラ菌だ。O-157に代表されるベロ毒素をつくる病原性大腸菌は腸管に菌数がわずかでも発病する。食中毒の原因菌はこの外に腸炎ビブリオ、黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌、カンピロバクターなどが挙げられる。
 食中毒は年間を通じて発生しているが、夏に多発している。食中毒菌が悪さをするのは、小腸や大腸などの腸管で、腹痛や下痢とともに吐き気や嘔吐も発症する。また発生までの期間は菌の種類により、数時間のものもあれば、O-157のように潜伏期が4~9日と長いものもあり、感染経路の発見が難しい場合がある。
 食中毒を防ぐための三つのポイントは、細菌を「よせつけない」「増やさない」「殺菌する」ことが予防の三大原則といえる。

1. 「よせつけない」 - 手洗いの励行

 手は想像以上に細菌がくっついている。手をよく洗うことが大切だ。特に指の間や爪のすきまに細菌がたまりやすい。家庭にあっては調理用具の取り扱いに注意。

2. 「増やさない」 - 食品の保存(冷蔵庫、冷凍庫)

 長期の保存を避け(O-157は低温でも長期生存するという報告もある)、また冷凍食品の室温での解凍は避ける。解凍は冷蔵庫か電子レンジがよい。

3. 「殺菌する」 - 食物の加熱

 ほとんどの食中毒菌は熱に弱い。食肉などは十分に加熱することが大切(O-157も75℃、一分以上の加熱で殺菌するといわれている)

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