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【質問】 睡眠中に足がつる

 76歳の女性です。夜、睡眠中に足がちょくちょくつります。硬くなり、たたいても、もんでも痛みが取れません。だんだん、硬くなってきて心臓まで硬くなる感じで、「死ぬ」とも思いました。必死で痛みをこらえ、もんで治まりますが、翌朝になっても硬さが残っています。足が頻繁につるのは、何か他の疾患があるからでしょうか。また、つったときはどう対処すればいいのでしょうか。



【答え】 こむらがえり -頻繁に起こる場合は検査を-

田岡病院 整形外科医長 大西 純二(徳島市東山手町1丁目)

 足のつり、つまり、筋肉のけいれんに困っているようですね。ふくらはぎ(こむら)に起こることが多いので「こむらがえり」といいます。下肢ではふくらはぎの筋肉のほか、足の裏や足の指の筋肉などにも発生することがあります。こむらがえりが起こると、筋肉がピーンと突っ張って、飛び上がるくらい痛いため、質問の女性はあまりの苦痛に「死ぬ」という不安まで感じているようです。しかし、こむらがえりから死ぬことはありませんので、まずそこのところは安心してください。

 症状は夜間のみに起こるのであれば、疲労、冷えなどが関係している場合もあり、それらは特に心配いりません。しかし、病気の一症状であることもあるので、頻繁に起こる場合は検査が必要です。質問からは76歳で夜間の睡眠中に発生するということ以外の情報がないので、この年齢で考えやすい病気について説明します。

 整形外科的に多いのは、脊椎(せきつい)疾患、特に腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症です。腰の骨、椎間板、靭帯(じんたい)の老化現象により神経の通り道が狭くなり、神経を圧迫する病気です。腰痛のほか、臀部(でんぶ)痛、下肢痛、しびれなどを生じ、進行すると間欠性跛行(はこう)(少し歩いては歩けなくなり、休むとまた歩ける)も出ます。MRIで診断はかなり確実になります。

 整形外科以外の病気では、下肢の静脈瘤(りゅう)、肝疾患(特に肝硬変)、糖尿病などでもこむらがえりを生じることがありますので、これらにも注意が必要です。

 次に、つったときの対処法について説明します。ふくらはぎがつったときには、膝(ひざ)を伸ばして、足首をゆっくり自分の方にそらせ、つった筋肉をジワッと伸ばしてください。自分でできればよいのですが、痛くてできないことが多いので、家族に頼んでやってもらうといいと思います。

 薬物では芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)が発作の緩和に即効性があり有効です。発作後の痛み、筋肉の硬い感じに対しては、軽く温めて、マッサージするといいと思います。ふくらはぎの中央ライン上に承筋(しょうきん)、承山と呼ばれるツボがあり、そこに重点を置きつつ、ふくらはぎ全体をよくもんでください。

 夜間の発作の予防法ですが、冷えるとよくないので就寝前に風呂に入り、さらにふくらはぎのマッサージ、ストレッチング(アキレス腱(けん)をゆっくり伸ばす動作)をすると有効と思います。また、夜間発生する原因に、布団の重みや重力のため膝が伸び、足が下向きになって、その状態でふくらはぎの筋肉に力が入るとこむらがえりが発生しやすいということもあります。軽い布団に代えたり、膝の下に枕を入れ、少し膝を曲げて眠るようにしたりするのもいいかもしれません。

 また当然のことながら、原因疾患があればそれに対する治療や、頻発するようであれば予防的な薬物投与も必要です。まず医師による診察、診断を受けることを勧めます。

徳島新聞2002年9月29日号より転載

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