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【質問】 充血しにくいレンズは?

 34歳の女性です。近視で、18歳からコンタクトレンズを使用しています。当時はソフトレンズでしたが、3年後くらいに乱視が混ざったため、ハードレンズに替えました。何年か前から充血がひどいので、一度、眼科で診てもらったら「黒目の左右に、手でいうマメのようなものができている状態だ」と言われました。「常に目を潤しておいたほうがいい」とのことでした。それからは、常に充血用の目薬をさしています。使い捨てのコンタクトで、乱視用のソフトレンズもあるそうですね。ソフトレンズを使用しても、同じようにこすれて充血するのでしょうか。充血しにくいコンタクトレンズを使いたいのですが…。



【答え】 コンタクトで充血 -ソフトへの変更で改善も-

渭東眼科クリニック 水井 研治(徳島市福島2丁目)

 ハードコンタクトレンズを使用したときに充血する原因は、まず乾燥が考えられます。次にコンタクトレンズそのものの問題や、まれですがコンタクトケア用品への過敏反応などが挙げられます。

 ハードレンズを使用すると、角膜(黒目)とハードレンズの間に涙が取り込まれ、角膜に必要な酸素が供給されます。しかし、取り込まれる涙が多いと、本来は一様に眼球を潤している涙液が、角膜の周辺部や、結膜(白目)の表面で不足し、乾燥します。特に、角膜を時計の文字盤に例えて3時と9時の位置に病変が起こりますので、「3時9時ステイニング」といわれます。

 結膜にも病変が及び、充血したり、瞼裂斑(けんれつはん)を合併したりする場合もあります。瞼裂斑は、角膜のすぐ近くの結膜に斑状に見られる不透明な隆起で、治療の必要はありません。相談者が眼科の診察を受けて「手で言うマメ」と言われたのは、恐らく瞼裂斑と思われます。

 3時9時ステイニングの治療は、乾燥に対して人工涙液などの点眼を行います。ハードレンズに付着した汚れが症状を悪化させますので清潔を保ち、長時間の使用を避けるよう心掛けてください。付け置き洗いだけでは十分に汚れは落ちません。

 さらに、乾燥を少なくするために、エアコンの風が当たらないようにする、コンピュターを長時間使わないなど、使用環境を改善することも大事です。

 次に、ハードレンズそのものの問題として、レンズのエッジの形状により、角膜や結膜が機械的な摩擦で刺激され、充血する場合があります。レンズの傷や汚れも、眼球を刺激して充血しやすくさせます。特にハードレンズは古くなってくると、傷つき、汚れやすくなりますので、3年以上使用しているのであれば、新しいものに替えたほうがいいでしょう。

 さて、相談者は充血用の目薬を点眼しているようですが、充血を取る血管収縮剤の点眼は、なるべくやめるべきです。点眼したときは充血が取れますが、血管収縮の効果が薄れてくると、かえって充血するようになる場合があります。涙液の分泌が少ない人は、防腐剤が入っていない人工涙液を点眼しましょう。

 ソフトコンタクトレンズへの変更で、充血がなくなる可能性はあります。レンズの素材が変わりますし、サイズが大きくなり瞼裂斑を覆うので、眼球に対する刺激が少なくなるからです。ハードレンズでどうしても充血する場合は、試してみてはどうでしょうか。

 使い捨てコンタクトレンズでも、正しい使用法を守らなかったために、合併症を起こして受診される患者さんがたくさんいます。ハードもソフトも、コンタクトレンズは眼球に接触して使用しますので、さまざまな合併症があります。中には、自覚症状がない場合もあります。

 レンズやケア用品の正しい使用法を守り、眼科で定期検査を受けるなど安全を心掛け、重篤な合併症で後悔することのないようにしましょう。

徳島新聞2004年4月11日号より転載

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