日本産婦人科医会 徳島県支部        
 
 
                   
不妊治療のページ
 

このページでは不妊治療に関する最新の情報も含め、できるだけ、一般のかたにもわかりやすいページにしたいと思っております。ご意見や要望がありましたら日本産婦人科医会徳島県支部までご連絡をお願いいたします。  
文責       中山 孝善  
   last update    2008.06.19
 
 
 
 不妊症とは?
生殖年齢の男女が避妊をしないで、一定期間(日本では2年以上が一般的)、性生活をおこなっても、妊娠にいたらない状態を不妊と言います。妊娠を希望し医学的治療を必要とする場合を不妊症とします。カップルの約10%が不妊です。晩婚化に伴い不妊治療を受けているご夫婦が増えてきています。子供が欲しくても出来ない時には、恥ずかしがらずに積極的に産婦人科を訪ねてください。 以下に代表的な不妊検査や治療をご紹介します。
 
不妊検査を受ける時期は? 
女性の加齢と共に妊娠率は下がってきます。ですから検査や治療を受ける時期も女性の年齢によって異なることになります。30歳未満では2年ぐらい待ってもいいでしょうが、30歳を超える場合には1年ぐらいして妊娠にいたらなければ、そろそろ不妊スクリーニング検査を考えてよいでしょう。
 
 不妊症の原因は男女どちらが多い?
WHO(1996)の報告では女性側が原因(女性不妊)41%、男性側が原因(男性不妊)24%、男女双方に原因24%、原因不明11%と言われています。 男性側の原因によるものも多いので、不妊スクリーニング検査でも必ず精液検査が必要です。  
 
不妊症の原因としてどのようなものが考えられますか? 
 女性不妊因子
内分泌因子    間脳ー下垂体の機能障害をはじめ甲状腺、副腎皮質疾患のため無排卵になる。急激な体重減少やストレスも排卵障害を起こす。高齢になれば卵黄自体の老化が原因で排卵障害を起こします。
卵管因子   性行為感染症(クラミジアなど)や子宮内膜症による癒着などが代表的で女性側の不妊原因では最も多いといわれている
子宮因子   先天性の子宮奇形や子宮筋腫、子宮腺筋症(内性子宮内膜症)、子宮ポリープ、子宮腔癒着症。機能的なものとして子宮頸管粘液分泌不全などがあげられます。
免疫性不妊  抗精子抗体や抗卵抗体の存在が受精障害の原因となります。
男性不妊因子
造精機能障害    原因不明の造精機能障害が最も多いが、染色体異常によるものもあります。
精子輸送路の通過障害    先天性精管欠損やそけい部の手術後の精管閉塞が代表的です。
精嚢・前立腺の障害   クラミジア等の性行為感染症によるものが多い。 
射精障害・性交障害   多くの原因があるが機能的なものが多い。 
 

       

不妊原因をつきとめるためのスクリーニング検査としてどのようなものがありますか?
女性に行われる検査
基礎体温測定 排卵の有無の診断や、黄体機能不全の診断に有用です。婦人体温計を薬局で買って、毎朝起き上がる前にはかります。水銀式でも電子式でも大丈夫ですが、電子式は短時間で測れます。
ホルモン測定 下垂体ホルモンや卵巣ホルモン、甲状腺ホルモンなどが測定されます。
超音波検査 卵巣腫瘍や嚢胞、子宮筋腫の診断以外に卵胞発育や子宮内膜の状態を見ることができる。経膣超音波法が一般的です。
子宮卵管造影 レントゲンを用いて子宮の奇形や卵管の通過性障害の有無等を診断します。造影剤を使いますのでアレルギーに注意します。
頸管粘液検査 排卵期の頸管粘液分泌不全の診断や排卵時期の推定に利用されます。
腹腔鏡検査 麻酔をかけての検査ですので、4〜5日の入院が必要ですが、骨盤内の癒着や子宮内膜症などは、この検査で初めて明らかになることも多いです。この検査までして異常が認められなければ、真の原因不明不妊ということになります。
子宮鏡検査 小さいカメラを、子宮腔内入れて、ポリープや筋腫あるいは子宮腔癒着の有無を診断がします。引き続き、手術を行うこともあります。
男性に行われる検査
精液検査 4〜5日間の禁欲の後、マスターベーションで採取した精液を検査します。精液量・運動精子数・精子奇形率・精子濃度などが検査されます。採取1時間以内に検査します。
 その他、不妊夫婦に応じて必要な検査が追加されます。
 
不妊治療にはどのようなものがありますか? 
 治療法  方法
タイミング指導 スクリーニング検査で決定的な不妊原因がない場合や、性交回数が少ないカップルに対して、尿ホルモン検査や超音波検査、頸管粘液検査等で排卵時期を推定し、性交のタイミングを指導します。
排卵誘発法 排卵障害のある場合、あるいはタイミング指導で妊娠にいたらなかった場合に行われます。妊娠率を高めるため、排卵している女性にも用いられることも稀ではありません。経口剤を服用する方法と注射による場合、あるいは両者を併用する場合があります。
人工授精 精液所見の悪い時以外にも、頸管粘液分泌不全や原因不明不妊の場合などに勧めまする。妊娠できるまで5−6回を目途に行います。
体外受精 卵管閉塞以外に原因不明不妊、強度の乏精子症等に有用で、上記の治療で妊娠に至らない場合には最終的にはこの手技が勧められます。ART(Assisted Reproductive Thechnology)といわれます。顕微授精(ICSI)もこの範疇にはいります。
手術療法 子宮筋腫や子宮奇形、卵管障害(閉塞や癒着)などが不妊の原因と考えられる時には手術を勧めます。開腹手術ですので、入院治療が必要ですが、腹腔鏡や子宮鏡を利用した手術も可能な場合があり、負担が軽減されます。
 
徳島県における不妊治療関連リンク 
 徳島大学病院不妊相談室
 徳島県不妊治療費助成制度 
                                                             
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