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【質問】 近視を矯正できますか

 25歳の女性です。高校時代に仮性近視になり、眼鏡を掛けるようになりました。現在、視力は両目とも0.4前後と思います。レーザーで視力を治せると聞きましたが、どんな方法で行うのですか。費用やレーザー治療を行っている病院、治療にかかる日数、リスクなどを教えてください。また、治療で視力が回復したら、再び近視になることはありませんか。



【答え】 レーザー治療 -手術前の検査が大切-

徳島大学医学部附属病院 眼科教授 塩田 洋

 あなたのように近視を治し、眼鏡がなくてもよく見えるようになりたい、という方が増えています。そこで最近は、エキシマレーザーを用いて近視を矯正することができるようになりました。

 これは一口でいえばエキシマレーザーで、(図)に示すように角膜実質の一部を切除して屈折力を弱める方法です。この手術を詳しく述べます。

 まず、患者さんにベッドに寝てもらいます。点眼麻酔をした後、吸引リングを装着して眼球を固定し、マイクロケラトームという非常に切れの良い刃で角膜を削り(厚さ120-160ミクロン)、はがれた角膜のふたをめくって横に裏返しておきます。露出した角膜実質にエキシマレーザーを照射して分子レベルで実質組織を一部吹き飛ばします。次に角膜のふたを元に戻し、ずれないようにソフトコンタクトレンズを乗せて、手術は終わりです。

 この手術は保険適用外なので全額自己負担となります。一眼の手術料は20-40万円(平均30万円)で、このほかに検査料や目薬代金としておよそ10万円必要です。このエキシマレーザー手術装置を備えた病院は、全国に120カ所ほどあり、四国でも各県にありますが、早くから購入して多くの症例をこなしているのは東京と大阪にある個人病院のようです。

 手術とはいえ、入院する必要はなく、通院でかまいません。うまくいけば手術翌日から裸眼視力で0.8見えることも少なくありません。術後2週間は抗生物質とステロイド点眼液を使用します。この間、適宜、手術を受けた病院に通い、経過観察をしてもらいます。術後の視力回復は早いのですが、安定するのはほぼ1カ月後で、このころには裸眼視力1.0まで向上しているでしょう。

 将来、近視が進むかどうかについては、進まないと理解していただいて結構です。こう申しますと、簡単で安全な手術と感じるかもしれませんが、これは角膜を専門とするこの手術に慣れた眼科医が行った場合のことです。120カ所の中には、眼科専門ではない医師が執刀している所もありますので、絶対に行かないように注意してください。術後の感染症、水疱(すいほう)性角膜症、角膜上皮迷入、不正乱視などを引き起こし、かえって視力を悪くする場合があるからです。

 大切なことは、手術前の検査をしっかりとやってもらい、手術に適応するかどうかの有無を眼科医と患者さんがよく話し合うことです。涙の出が悪い人、円すい角膜の人、緑内障や重症糖尿病の人はこの手術を受けてはいけません。

徳島新聞2001年1月7日号より転載

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