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【質問】 毎年視力が落ちてくる

 32歳の会社員です。高校生のころから近視で、裸眼視力は0.02程度しかありません。コンタクトレンズを使うようになって、もう12年経つのですが、毎年少しずつ視力が落ちてきているように思います。私のように度の強い近視でも、このまま視力が下がり続け、さらに老眼になっていくのでしょうか。将来、高齢になったときは、老眼と近視の両方の症状が出るのでしょうか。不安なので教えてください。



【答え】 近視の老眼 -筋肉弱り調節力低下-

竹林眼科 院長 竹林 貢(海部郡牟岐町中村)

 あなたのような近視の強い方の老視(老眼)についてお答えする前に、老眼の一般的なお話をします。

 人が物をはっきり見るときは、その距離に焦点を合わせて、目が自動的にピント合わせをしています。これを調節といいます。目の中の小さい筋肉が伸び縮みして、水晶体(目の中のレンズ)が厚くなったり薄くなったりして、ピントを合わせます。

 年をとるにつれて、調節の働きをしている筋肉の力が弱り、水晶体の弾力性もなくなってピントが合いにくくなります。この調節力(単位はジオプトリー)は、年齢によってほぼ決まっていて、45歳になると調節力は約2.5ジオプトリー(30センチ離れた物を見るには、約3ジオプトリーの力が必要で、0.5ジオプトリー不足)に低下し、デスクワークなど近くの仕事が不便になります。この状態を老眼といいます。

 その不足分だけ凸レンズの助けが必要になり、老眼鏡をかけます。この調節力の低下は年齢によって起こるので、正視の人はもちろん、近視の人にも遠視の人にもすべての人に起こります。ただ近視の人は、その度に応じて正視の人より老眼は遅くなります。遠視の人の場合は、正視の人よりも老眼が早く、度も強くなります。調節力は60歳のころを過ぎるとゼロになるので、それまでは老眼鏡の度を変えていかなければなりません。

 したがって、4ジオプトリー以上の強い近視の人は近くの仕事に支障がなく、一生を通じて老眼鏡が不要な方もいます。それ以上に強い近視の人は、その度に応じた弱めの近視の眼鏡で近くにピントが合います。

 さて、あなたのご質問にお答えします。あなたは10年以上コンタクトレンズを使っておられ、最近視力が悪くなったようです。これは近視の度が少し変わったか、コンタクトレンズが古くなったか、汚れているためだと思います。時々新しいコンタクトレンズに変えていますか。

 最近のコンタクトレンズは酸素透過性が良くなった分、汚れやすく耐用年数も短いので、時々(ソフトコンタクトレンズなら約2年、ハードコンタクトレンズなら約3年)更新することが必要と思います。眼科で診てもらってください。また、このまま視力が悪くなるのでは、とご心配のようですが、合併症などがなければまず大丈夫です。

 老眼の問題ですが、裸眼視力が0.02で相当強い近視と思われます。32歳とまだお若く、調節力は十分(6~7ジオプトリー)あるので、今から10年くらいは老眼の心配はありません。

 コンタクトレンズをしている人の老眼の問題ですが、45歳前後になると避けて通れません。コンタクトレンズの上から老眼鏡をかけるか、事務職の人なら仕事中だけコンタクトレンズをはずすか、いろいろ苦労しています。年齢、職業、近視の度合いによって、それぞれ考えなければなりません。

 まだ実用的ではありませんが、近くの仕事をする人のために、老眼の入ったコンタクトレンズも発売されているので、眼科でご相談ください。

徳島新聞1999年1月31日号より転載

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