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【質問】 のどが痛くなり熱が出る

 34歳の男性です。最近よく扁桃(へんとう)腺が腫れて、熱が出て困っています。その都度、耳鼻咽喉科へ行って薬をもらって治すのですが、しばらくすると、また腫れてのどが痛くなります。小さいころから扁桃腺には悩まされてきました。医者にも「年齢の割に扁桃腺が大きい」といわれています。日常の生活ではどんなことに気を付ければいいのでしょうか。また、根本的に治すにはどんな治療法があるのでしょうか。



【答え】 慢性扁桃炎 -ひどくなる前に治療を-

徳島赤十字病院 中上 亜紀

 扁桃は、口や鼻の奥にあるリンパ組織の集合体です。一般に言われる扁桃腺は口蓋(こうがい)扁桃といって、口を開けたときにのどの奥の両側に見ることができます〈図参照〉。


 扁桃は免疫機能を持っていて、外界から細菌やウイルスなどの病原体が体に侵入して悪さをすることを防ぎます。

 小児期には大きく発達していますが、年をとるに従って体の免疫機能が上がって、扁桃の免疫機能は弱まり徐々に小さくなっていきます。扁桃炎は、疲れなどにより扁桃の免疫機能が弱まり、扁桃に感染を起こした状態です。

 ご質問の男性は、口蓋扁桃が慢性的に炎症を起こしている慢性扁桃炎と思われます。「年齢の割には大きい」というのは、思春期を過ぎると小さくなっていく扁桃が大きいまま残っている状態で、扁桃肥大といいます。

 扁桃炎を予防するためには、風邪をひかないようにうがいや歯磨きを心掛け、口の中を清潔にしましょう。また、疲れているときには休息をとり、暴飲暴食やたばこを控え、「痛いな」と思ったら早めに必要な薬を処方してもらい、ひどくなる前に治療することなども予防につながります。

 しかし、生活に気を付けていても、年に4~5回の高熱とのどの痛みを伴う扁桃炎を起こしているような場合は、炎症の場である口蓋扁桃を取り去ってしまう口蓋扁桃摘出術が必要になります。

 耳鼻咽喉科ではよく行われている手術の一つで、現在では全身麻酔で行うことが多く、開けた口の中から口蓋扁桃を摘出します。1時間くらいの手術で、約1週間の入院といった比較的簡単な手術です。

 このような患者さんのほかにも、扁桃が元で重大な全身疾患(掌蹠膿胞(しょうせきのうほう)症、IgA腎症など)をもたらす病巣性扁桃炎や、睡眠時無呼吸を引き起こすほど大きな扁桃肥大があれば、口蓋扁桃摘出術を行います。

 最後に「よくのどが腫れる」のを扁桃炎だと思われている方がいますが、のど全体が赤くなる咽頭炎や、かぜなどが含まれており、このような場合は扁桃腺を取っても症状はよくなりません。手術が必要かどうかお悩みの方は、耳鼻咽喉科を受診して相談してみてください。

徳島新聞2006年8月6日号より転載

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