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【質問】 頭が痛く鼻が利かない

 56歳の女性です。昨年10月ごろから鼻がまったく利きません。2年前、よく頭痛がするので脳外科でMRI検査をしたところ、ちくのうがあるといわれました。また昨年、内科でも「鼻たけ」があるといわれました。怖くてまだ耳鼻科には行っていません。このままだとどうなるのでしょうか。



【答え】 慢性副鼻腔炎 -手術しても痛み少ない-

鴨島耳鼻咽喉科 院長 戸村 義則(麻植郡鴨島町麻植塚)

 病歴から推測しますと、鼻たけ(鼻ポリープ)のある慢性副鼻腔炎(ちくのう症)と考えられます。2年前から頭痛があったとのことですから、既に2年以上経過しています。

 いまなお耳鼻科受診を迷っておられるのは、多分、ちくのう症で手術を勧められるかもしれないとか、ちくのう手術をすると顔がはれてとても痛かったというような10年以上前の手術経験者からの忠告があったとか、さまざまな不安がそうさせているのでしょう。念のため申し添えておきますが、最近の内視鏡を使った鼻内手術では以前のように顔がはれることはなく、痛みもほとんどありません。

 鼻は胃腸や心臓と比べると、自分の体のために働いてくれているという実感が少ないように思います。胃腸が不調になると、胸焼けや腹痛、下痢を起こしますし、心臓が不調だと、どうきや息切れがします。では鼻は、というと、すぐには思い当たらないのではないかと思います。

 鼻には、においをかぐ働きのほか、空気中のほこりや細菌を取り除き吸い込んだ空気の温度や湿度調整といったエアコンのような働き、そして音をつくる働き(鼻をつまんでナニヌネノ、マミムメモと言ってみてください。鼻が必要なことがよく分かるでしょう)があります。さらに何にもまして呼吸という大切な働きがあります。鼻で十分呼吸ができていないときは、口呼吸で補っているため、鼻の働きが忘れられがちなのです。

 鼻が利かなくなったということは、単ににおいが分かりにくくなったというだけでなく、”エアコン“が故障して気管支や肺にほこりや細菌が入りやすくなった状態であること、口呼吸が行われてのどに細菌がつきやすくなっていること、鼻つまり声で話の内容が分かりにくくなっていることを意味します。

 その結果として、肩、首筋が凝りやすく、頭が重く感じ、気分が優れない状態になります。既にCT検査を受けられ、鼻たけがあると指摘されているわけですから、治療についてお近くの耳鼻科専門医と相談してください。そのまま放置しておいたらどうなるかとのことですが、あなたはエアコンが故障して場合によっては漏電を起こすかもしれないというときに、修理もせず放置して過ごすことができますか。

 1日も早く治療をして快適な生活を取り戻してください。ただ、2年以上経過しておりますので、治療にも3~6カ月の期間が必要と考えておいたほうがよいと思われます。

 体の定期点検をしてくださいというと、すぐに血圧測定、血液・尿検査、心電図、胸部レントゲン検査などを思い浮かべますが、耳鼻科の定期点検も忘れないようにお願いします。自宅でできる鼻の点検を紹介します。

 まずは、片方の鼻の穴をふさいで、もう一方の鼻の穴で息を吸ったりはいたりしてみてください。右と左の差はないですか?楽に息を吸ったり吐いたりできますか?また、金属の板があれば、図のように鼻の下にあててみてください。4~5回吸ったりはいたりした息の曇りの跡が、端から3センチ以上で左右の差がなければ、正常範囲内です。

 さらに、コーヒーやお茶の香り、花(バラや菊)の香りは分かりますか? いま一度、自分の鼻が一時たりとも休む暇なく、一生懸命働いていることを心に留めておいてください。

徳島新聞2001年2月18日号より転載

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