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 突発性発疹症(突発疹)がヒトヘルペスウイルス6型(HHV-6)で起こることが明らかにされたのは比較的最近です。エイズの原因ウイルスを検索中に発見されたウイルスの中にHHV-6が含まれていたのです。その後発見されたヒトヘルペスウイルス7型(HHV-7)でも突発疹を発病することがわかりました。

 突発疹の主な症状は高熱です。発病初期の所見の少ないときには他の発熱性疾患との鑑別が問題になります。とくに細菌感染を見逃すようなことがあっては大変です。高熱だけで所見がないときには血液検査で白血球数を測定し、その異常の有無で細菌感染と鑑別しておくことも必要です。ウイルス疾患である突発疹には抗生剤は無効ですから、細菌感染が否定できれば抗生剤の投与は控えるべきでしょう。

 突発疹の合併症として多いものが熱性けいれんです。突発疹による熱性けいれんは他の熱性疾患による熱性けいれんよりも頻度が高いと言われます。またけいれんが長く続く重積状態になることがあることや熱性けいれんを反復する傾向のある場合があることなども指摘されています。

 このことはHHV-6がマクロファージという免疫に関与する白血球に感染して脳に侵入しやすいことや、脳にあるグリア細胞などに潜伏感染する性質があることと関係しているのかも知れません。

 突発疹による熱性けいれんの問題点は、初発であること、重積状態になることがある、反復する場合などです。初発の熱性けいれんでは単純性熱性けいれんとして短時間で止まるかどうかが大切です。1回目の熱性けいれん時に将来反復するかどうかを予測することは難しく対応に苦慮します。重積状態の場合には脳炎・脳症なども考慮すると同時にできるだけ早くけいれんを停止させる必要があります。

 突発疹の原因ウイルスであるHHV-6は神経系に潜伏することから多くの神経疾患の発生原因になることが推測されています。ありふれた熱性疾患ですが今後の研究の結果からは明らかにされることがまだまだありそうです。

2006年7月25日掲載

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