徳島県医師会 トップページへ

  • 文字サイズ標準
  • 文字サイズ拡大
文字サイズ変更について
県民の皆さまへ

 手足口病は口腔粘膜および四肢末端に現れる水疱性の発疹を主症状とし、幼児を中心に夏期に流行する。手足口病の主な病原ウイルスは、エンテロウイルスであるコクサッキーA16型(CA16)、エンテロウイルス71型(EV71)、コクサッキーA10型(CA10)が良く知られている。主な症状が消失した後も3~4週間は糞便中にウイルスが排泄される。軽症の患者が多く、伝染期間は長い(便中ウイルスで感染する)ことから実質的に登校停止で感染を予防することは困難と考えられる。通園、登校禁止の最終判断は主治医が決める。
 
 合併症として無菌性髄膜炎が時に見られるが、これまでの報告では殆どは予後は良い。ただしEV71は中枢神経合併症の発生率が他のウイルスより高いことが知られている。手足口病は基本的には自然回復する予後良好な疾患で目下のところ重症合併症の発生はきわめて稀である。しかし今夏の日本の手足口病の発生状況と病原ウイルスの種類(EV71)を注意深く監視する必要があるといわれている。

© TOKUSHIMA MEDICAL ASSOCIATION.