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【質問】 2歳半過ぎてもしゃべれない

 孫(男児)は2歳半にもなるのに、まだひと言の赤ちゃん言葉もしゃべれません。泣くときには声を出しますが、それ以外はひと言もしゃべりません。近所の赤ちゃんは1歳半くらいで「ママ、パパ」くらいは言えるようになっているらしいので、余計に心配です。名前を呼び掛けると、振り返ることもあるし、反応のないときもあります。耳が聞こえているのかどうか分かりません。周りで大きな音がしても平気で寝ていることがあります。1歳半の健診では「心配はなかろう」と言われたそうです。でも、それからもう1年にもなります。「はいはい」を始めた時期も普通より遅く、歩けるようになったのも最近のことです。発達に異常がないか専門医に診てもらいたいのですが、子どものストレスやトラウマにならないか心配で、連れて行くことができません。そのままにしておいた方がいいのでしょうか。



【答え】 言葉の遅れ -まず発達相談を受けて-

徳島赤十字病院 小児科 東田 好広

 子どもの発達には個人差がありますので、一概には言えない部分もありますが、一般的には2歳半の時点で全く意味のある言葉が出ないのであれば一度、精密検査が必要と考えられます。特別な原因がなく、こちらの言葉をある程度理解していて、他の発達にも問題がないようならば、そのまま様子を見る場合もありますが、治療や訓練が必要な場合もあります。

 主なものとしては、難聴、精神発達遅滞、自閉性障害(いわゆる自閉症とその類縁疾患)などが挙げられます。

 難聴の場合は、耳の検査をすることで分かります。ヘッドホンから音を聞かせて、脳の反応を測定するものですが、痛みもなく、眠っている間に終わりますので、本人にはそれほど負担が掛かりません。難聴と診断されれば、補聴器の装着や言語訓練などを行います。

 精神発達遅滞は、何らかの原因で、脳の知的発達が障害され、年齢相当の知的活動ができない状態ですが、外来で診察や知能検査を行うことで診断ができます。原因不明の場合もありますが、遺伝子の異常や脳の奇形などの問題が見つかる場合もあるため、血液検査や頭部のCT検査、MRI検査などを行います。

 CT、MRIは、脳の断層写真を撮影するものですが、体を動かすと撮影できないため、やはり眠った状態で撮影します。過去にけいれんなどが起こったことがある場合には、脳波検査なども行います。原因が特定でき、必要なら治療を行います。並行して言葉の訓練などを行います。

 自閉性障害は、典型的には、言葉や身ぶりといったことで意思を伝えることが苦手で、周囲に対して関心が乏しく▽視線が合いにくい▽一人遊びが多い▽決まった道順や特定のおもちゃなどに異常に執着する-などの特徴を示します。

 診察、知能検査などで診断がつきますが、精神発達遅滞の場合と同様に、血液検査、画像検査や脳波検査を行って、他の病気が隠れていないか確認します。原因がはっきりしない場合も多いのですが、過去に誤解されていたような、それまでの育て方に問題があるために起こったものではなく、生まれ持っての脳の障害と考えられています。やや特別な訓練が必要になることもあり、専門的な療育施設に相談します。

 以上のように、言葉の遅れといっても、問題のないものから治療が必要なものまで、さまざまですし、治療の必要がない場合でも、早期に訓練を開始することによって発達が促されることがありますので、一度医療機関の受診をお勧めします。

 しかし、いきなり受診することに抵抗があるということでしたら、まずは近隣の保健所や児童相談所で発達相談を受けてはどうかと思います。その上で必要なら、医療機関を受診してください。

徳島新聞2004年3月21日号より転載

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