徳島県医師会 トップページへ

  • 文字サイズ標準
  • 文字サイズ拡大
文字サイズ変更について
県民の皆さまへ

 毎年冬になるとインフルエンザが話題になります。今シーズンのインフルエンザは昨年11月ごろから東京をはじめ各地で流行し、例年より1ヶ月ほど早い流行が伝えられました。

 インフルエンザは高熱をともなう伝染力の強いウイルス疾患です。せきや鼻水などの一般のかぜ症状のほかに下痢や嘔吐(おうと)などの消化器症状も見られます。高熱のために熱性けいれんを起こすこともあります。肺炎などの呼吸器系の合併症も多く、体力や抵抗力の弱い乳幼児にとっては大変な疾患です。

 インフルエンザは検査法の進歩や抗ウイルス剤の登場などによって10年前には考えられなかったほど、診断や治療に大きな変化が見られるようになりました。

 以前、インフルエンザの診断にはウイルス分離や抗体価の測定など時間のかかる検査しかありませんでした。ウイルス分離は特別な施設でしか検査できませんし、検査に日時がかかります。また抗体検査は感染してから上昇するまでに日時がかかり、結果がわかるのはインフルエンザが治った後です。したがってこれらの検査は実際のインフルエンザ治療には利用できませんでした。

 しかし最近は迅速診断キットが簡単に使用できるようになりました。鼻腔(びくう)粘膜や鼻汁から採取した検体で検査すると10分くらいでインフルエンザかどうかの結果とともに、A型かB型かの区別もわかるようになりました。

 検査の精度は80~90%で完全ではありません。また検体採取の時期によってインフルエンザであっても結果が陰性に出ることがあります。しかし流行状況や症状、診察所見に加えて検査結果を参考にすればかなり正確な診断をつけることが出来ます。

 正確なインフルエンザの診断ができれば効果的な治療ができるために、抗菌剤などの不必要な薬剤の使用を減らすことも出来ます。確実な診断が治療の第一歩です。

2008年1月9日掲載

© TOKUSHIMA MEDICAL ASSOCIATION.