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県民の皆さまへ

 子どもの事故による傷害が問題になっています。1歳以上の子どもの死亡原因を見ると、すべての年齢で第1位は不慮の事故となっています。子どもの場合には病気で傷害を受けるよりも事故で傷害を受ける機会のほうが多いのです。今月は子どもの事故について考えてみました。

 事故というのは予測できないことで防ぎようがないことを言いますが、多くの子どもの事故は年齢によって起こりやすい事故が決まっていますから、注意さえすれば防ぐことができるものがたくさんあります。

 しかし現在、日本では死亡などの重篤な事故はニュースで知ることができますが、各医療機関で経験するような小さな事故については、実態を報告して事故の原因や起こり方を詳細に検討して予防法を確立しようとするシステムはありません。

 したがって同じような事故が同じような頻度で起こり続けます。各個人が経験した事故の教訓が生かされないために、その後の事故予防につながらないのです。

 また事故を見た人でも、まさか自分の子どもにはこんなことは起こらないだろうとか、事故はその子どもや親の責任であると片付けてしまう人にとっては、事故の経験も事故予防のための環境整備の動機にはならないと思われます。

 子どもは大人には思いもかけない行動に出るものですが、子どもの事故が起こりやすい年齢と場面は決まっているのです。ここに事故を予防する手立てを講ずる余地があります。

 事故予防のために、単に「注意が必要である」とか「子どもから目を離さないようにしましょう」と言った警告文を掲げるだけでは事故がなくなることはありません。どのような場面が危険なのかをはっきり示し、思いがけない子どもの行動でも事故が起こらないような環境整備を行い、予防処置をきちんと示すことが大切なのです。

2007年9月12日掲載

© TOKUSHIMA MEDICAL ASSOCIATION.