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 今年もインフルエンザの流行する時期になりました。毎年この時期になるとインフルエンザの流行が話題に上ります。今月はインフルエンザにともなう合併症について考えてみました。

 インフルエンザはインフルエンザウイルスによる呼吸器感染症で流行性感冒と呼ばれるものです。毎年12月から3月に流行が見られます。今年は1月の時点ではまだ大きな流行が見られません。

 インフルエンザは流行すれば人から人への伝染力が強く、人口の5~10%がかかると言われます。とくに年少児ではこの確率が高く30~50%がかかると言われます。これは子どもたちには体力や抵抗力がないことに加えて、集団生活をするのでその中でうつしあいをすることがその原因です。

 インフルエンザウイルスの感染は咳(せき)やくしゃみによって飛び散った分泌物を直接吸い込むことによって起こります。乾燥した状態では分泌物が空中に長く浮遊した状態が続きます。子ども同士では鼻水や痰(たん)などの分泌物に直接接触することでの感染もあります。

 インフルエンザの潜伏期間は1~4日ですが発病前からウイルスが排出されます。発病後1~2日間がウイルス排出のピークです。その後1~2週間はウイルスが上気道から排出されます。

 インフルエンザの症状の特徴は突然の発熱です。発熱の持続は数日間ですが小児では発熱の程度が高く、また一度下がり始めた熱が再び上昇する二峰性発熱パターンを示すことがあります。インフルエンザは咳や鼻水をともなうことに加えて頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠(けんたい)感などの全身症状が強いことが特徴です。

 嘔吐(おうと)や下痢、腹痛などの消化器症状も多く、中耳炎の合併も20%くらいに見られます。高熱にともなう熱性けいれんの合併もあります。

 インフルエンザは子どもにとっても大人にとっても大変重要な疾患ですから、みんなで予防に努めることが大切です。

2007年2月13日掲載

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