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【質問】健診で肝障害を指摘された

 40代の男性です。会社の健康診断で「肝障害が認められます」との結果が出ました。過去2回の健診でも指摘されていましたが、体調は悪くないので放置していました。今回、気になったので検査してみると「脂肪肝」と言われました。肝臓の脂肪を取り除く必要があるようです。飲酒と肥満が原因と思われます。日常生活で気を付けることがあれば教えてください。

 

北川内科胃腸科 北川直之 先生

 【回答】禁酒や食事・運動療法を

 脂肪肝とは肝臓に脂肪が過剰に(30%以上)蓄積した状態を言います。原因はアルコール性のものと非アルコール性のものに分けられます。非アルコール性の原因としては、肥満、糖尿病、高脂血症、薬剤性、栄養障害などがあります。

 最近、脂肪肝と診断される人が急速に増加しており、成人男性の10%、女性の3%にみられます。脂肪肝には自覚症状がほとんどなく、健康診断の血液検査で偶然発見されることが最も多いといわれています。

 脂肪肝が怖いのは、知らないうちに肝硬変へと進行していることがあることです。こうした段階になると元の状態に戻りにくくなってしまうため、初期の脂肪肝が見つかった段階で改善や予防に努めることが重要です。

 アルコール性の場合、日本酒1日当たり3合以上を5年以上飲み続けるとアルコール性肝炎に、1日5合を20年余り続けると肝硬変に進行するといわれています。

 これに対し、非アルコール性脂肪肝はあまり進行せず重篤な状態になりにくいと考えられていましたが、その中に非アルコール性脂肪性肝炎NASH(ナッシュ)という疾患があります。これは、肝臓への脂肪の蓄積だけでなく炎症を伴い、慢性の肝障害が進行し、末期には肝硬変や肝がんに進展することが指摘されています。

 脂肪肝の治療ですが、アルコール性の場合はとにかく節酒・禁酒が一番です。できれば酒をやめるべきですが、どうしても無理なら、極力摂取を控えてください。日本酒で2合、ビールであれば中びん2本までが1日の飲酒許容量とされています。また週2日は「休肝日」を設けるようにしてください。

 非アルコール性の場合は肥満、高脂血症、糖尿病が原因であれば、食事および運動療法をまず行い、改善がなければ薬物療法が必要になります。食事療法は3~6カ月で体重2~3キロの減量を目標に行ってください。

 具体的には、ご飯はお茶碗に軽く1杯とし、甘いものや間食、夜食の習慣を断ちます。お菓子や缶ジュース、ペットボトル飲料やアイスクリームなどカロリーの高いものを控え、油っこい料理を減らして野菜や魚を多く取るように心がけてください。

 運動療法で肝臓に蓄積した脂肪を燃やすには、歩行、ランニング、水泳などの有酸素運動が効果的です。歩行は姿勢を正して歩幅を大きくリズミカルに歩いてください。ランニングは、スロージョギングで結構です。できれば毎日(最低週3日)、1日30~60分、1日5千歩以上歩きましょう。また、できるだけエレベーターに乗らず、階段を使うようにしてください。

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