徳島県医師会 トップページへ

  • 文字サイズ標準
  • 文字サイズ拡大
文字サイズ変更について
県民の皆さまへ

徳島県小児科医会 日浦恭一

 子どもの事故の中でも最も大切なものは頭部外傷です。子どもの頭部外傷の中には軽いものから生命に関わるような重症のものまで様々な程度があります。



 子どもが頭部外傷を受けやすいのは、頭が大きく、重心が高く、身体のバランスが悪いためによく転倒するからです。また何に対しても興味を示しますが、周囲の状況を正しく判断する能力や危険を察知する能力に乏しく、転落や転倒が多いことが成人に比べて頭部外傷を受けやすい理由です。

 子どもの頭部は軟部組織が薄く頭蓋骨から剥がれやすく腱膜下や骨膜下に血腫を作りやすく、また脳内に達する血管が直線的に走行しているために外傷による脳の変形で容易に血管が損傷しやすく、硬膜下血腫を起こしやすいのです。また子どもの頭蓋骨は薄くて弾力性があるので割れにくいけれども陥没骨折が起こりやすく、骨と脳の間隙が少ないので直接脳に衝撃が加わり脳の損傷を受けやすいのです。しかし子どもの脳は軟らかくて変形しやすく、骨縫合が離解しているので衝撃が緩和され脳損傷の程度は軽くすみ、頭蓋内圧の亢進が起こりにくいという特徴もあります。

 頭部外傷には頭部表面の外傷、頭蓋骨の骨折、頭蓋内の損傷に分けられます。一般にはこれらの外傷が混在します。頭部の皮膚は血管が豊富で軽い傷でも大出血することがあります。また表面の傷でも大きな傷には骨折を伴うこともあり、頭蓋骨骨折では頭蓋内損傷を伴うこともあり注意が必要です。

 子どもの頭部外傷が起こるには多くの理由があります。発生する前に転倒や転落などの事故予防について考えることが大切です。

徳島新聞2012年6月13日掲載

  • 感染症について
  • 研修医募集のお知らせ
  • 広報出版物
  • 東日本大震災に関する情報
  • 徳島県医師会は混合診療解禁に反対です
  • 徳島県医師会公益通報窓口について
© TOKUSHIMA MEDICAL ASSOCIATION.