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 インフルエンザの治療薬タミフルによる行動異常が問題になっています。タミフル服用後、走り回ったり窓から飛び降りたりして生命を失う場合があったためです。

 インフルエンザの治療薬として抗ウイルス剤が出現して、インフルエンザの治療は飛躍的に発展しました。しかし抗ウイルス剤の使用にともなう副作用や耐性ウイルスの出現などさまざまな問題も明らかになってきました。また症状の比較的軽い場合にも抗ウイルス剤が使用されている場合もあります。

 インフルエンザにはかかる前に予防することが大切です。予防接種の効果は100%ではありませんが、血液中の抗体価が高ければ重症化することは防ぐことができます。

 インフルエンザが発生したときにはできるだけ患者を隔離してウイルスを閉じ込めることが大切です。とくに学校や保育園など集団生活の場所では完全に治るまで休むことが求められます。

 インフルエンザウイルスは患者の鼻みずや痰(たん)の中に含まれ、咳やくしゃみで周囲に伝播されます。室内の温度や湿度が高ければ問題はありませんが、寒くて乾燥した環境では長時間感染力を保つとされます。基本的には飛沫(ひまつ)感染ですが、接触や空気感染もあると考えたほうがいいでしょう。

 インフルエンザを予防するためにはマスクが役に立ちます。ウイルスはマスクを通過しますが、ウイルスを含む患者さんの鼻みずや痰を吸い込まないようにすることができます。またマスクは口や鼻の周囲の保温、保湿にも役に立ちます。鼻がつまって口で呼吸をしている場合、寝ているときにもマスクをするといいでしょう。

 昔からよく言われるように暖かくして十分な栄養と睡眠をとることが大切です。外出時にはマスクをすること、帰ったらうがいや手洗いをしっかりすることでインフルエンザウイルスの侵入を減らすことが大切です。

2008年1月23日掲載

© TOKUSHIMA MEDICAL ASSOCIATION.